1年で100日未満しか人を雇わない場合
基本的に人を雇わずに自営業者として建設業に従事している人を一人親方と呼びますが、人を雇っていても一人親方になる場合とならない場合があります。
一人親方にあたるかどうかは人を雇う期間で分けられており、1年のうち人を雇っている期間が100日未満の人の場合は一人親方に該当します。もしこれが100日以上となると常に人を雇って事業を行っているというふうに扱われるため、この場合は人を雇っている経営者扱いということになります。
この区分けが重要である理由は、両者で労災保険に加入する窓口が異なるからです。労災保険の大前提として、経営者は労働者ではないので労災保険の補償を受けられないという事実があります。しかし、建設業などでは経営者自身が現場で作業をすることが当たり前のように行われています。そこで経営者でも労災保険の補償を受けられるように特別加入をすることが認められています。この申し込み先が、一人親方であるかどうかによって違ってくるのです。
1年で100日未満しか人を雇わない一人親方の場合は一人親方労災特別加入となります。短期間であれば人を雇っていても一人親方として申し込みをしなければいけないことに注意が必要です。一方、1年で100日以上人を雇って事業を行う人が労災保険に加入する場合は、中小事業主労災特別加入ということになります。このように労災保険に特別加入する際には、自分が一人親方になるのか中小事業主になるのかを判別して申し込みを行う必要があります。